会社にいる時、ラインがポロンと鳴りました。
「お母さん、お米炊いておこうか?」
中学3年生の息子からです。
反抗期をそろそろ抜け出てきた息子。最近は自ら手伝いを買って出てくれます。
いまは夏休み中ということもあって、洗い上がった洗濯カゴを抱えていると、
「お母さん、俺が干してくるよ」
と変わってくれたりします。
とてもいい子に育ちました。
ただまあ、中学生男子の気まぐれお手伝いですからね。
あまり、期待しすぎてはいけません。
期待して、裏切られると腹が立つという流れを味わった母は古今東西にごまんといるはず。
中学受験の頃、それはもう身に染みて感じました。
ですから……
たとえ息子が仕事中の母にわざわざラインを送ってきて
「お母さん、お米炊いておこうか?」と言ったとしても
自宅に帰って炊飯ジャーをあけるまでは、気持ちはニュートラルの状態でいなくてはいけません。
「炊いてあったらめっけもの」くらいの気持ちが大事。
だって、この間もあったでしょう。
母が「洗濯物とりこんで~」と頼むと、息子が快く「はーい」と返事。
ベランダに出る音もしたから、大丈夫だと思っていたのに。
翌朝、
洗濯物の半分は干されたまま
半分はかごに入れられていたけれど、一晩中ベランダに放置されていましたからね。
ええ、ええ、状況は想像がつきます。
母が手伝いを頼んだのは、息子がゲームをしている最中です。友人とオンラインで会話しながらゲームをしているのです。
きっと、洗濯ものを取り込む途中で何かが起こったのでしょう。
そして、洗濯ものは途中で忘れられたのです。
母も大人になりました。
この時は、まあ仕方ないと思いました。
呆れはしましたが、怒りはわきませんでした。
でもですよ。
自分からご飯炊いとく?って聞いてきたら、炊かれていると思うよね。
期待しちゃいけないとはわかっているけど、期待するよね。
そうじゃないですか?

帰宅後の母が、空の炊飯ジャーを見たときの気持ちを130字以内で述べよ。