スマホ依存症は
本当に時間が溶けてしまう……
わたしは、ここ2年ほど重度のスマホ依存でした。
とにかく起きた瞬間からスマホを手に取り、お風呂にもトイレにも持って行っていました。
家事も最低限しかやらず、仕事以外の時間はずっとスマホを触っている状態。
楽しくもないのに、やめられないんです。
スマホ中毒になった原因
きっかけは腰のヘルニアでまったく動けなくなったこと。
最初は寝返りすら満足にできずに2カ月も休職しました。
死ぬほど痛い!ヘルニア闘病記【1】腰椎ヘルニアになってからは、とにかく座る姿勢が辛くて椅子に座ることができず、仕事以外の時間は常に横になって過ごしていました。
座っているより立っているほうがマシだったのですが、立っているのも長時間は辛いですし、立ったままではくつろげない。
歩くのは15分くらいならなんとか……半年間は杖をついて移動していました。
そんな状況だったので最低限の家事と最低限の仕事をする以外は毎日ごろごろしていました。
コロナ禍で訪ねてくる人も無く
本屋にも図書館にも行けず
スマホばかりの毎日。
最初はネットでヘルニア闘病記や治療法などの検索ばかりしていましたが、そのうち病気関連の記事は読みつくしてしまい、無料の漫画アプリ、ゲームなどで時間をつぶすようになりました。
本は紙で読みたい派なので、kindleとかは考えませんでした……
正直、先に電子書籍を読んでいればまだ良かったのにと思います。
そうすれば、すぐに、紙の本に戻れただろうから……
無料まんがアプリにはまる
漫画も紙で読みたい派なのですが、無料漫画アプリがたくさんあることに気づいて読み始めました。
正直、書籍で発行されている漫画をスマホ画面で読むのは文字が小さくてアラフィフには厳しい。そのうち、スマホで読みやすく進化した韓国系のWebtoon 縦スクロール漫画なども読みはじめました。
ウェブトゥーンといわれる縦スクロール漫画は、どれも似たり寄ったりのお話で(たまに面白い作品もありますが)どれを読んでもどこかで読んだ話というのが多い。
でも、つまらないからこそ、逆にやめられなかったと思うのです。
数時間かけて何作も読んで画面を閉じるとタイトルすら思い出せないレベルなのに、「つまらない」「次は面白い作品かもしれない」「もしかしたら、こっちは面白いかも」と満足できないからこそ、次々と読んでしまうんです。
例えば、アマゾンプライムで映画を観たとき
面白い作品だったなら「ああ、おもしろかった!」とすっきり満足して終われるけれど、残念な作品に出合うと『映画をみたい気持ち』が満たされずに次の作品を探してしまうことってないですか?
無料漫画にクオリティの低い作品がたくさんあるのは、こういう心理をついた作戦なのでは……と思ったりします。
それと、無料で読める話数が限られているため、すっきりと終われない。満たされない。というのも良くない。読んでいてフラストレーションが溜まるから、満たされたくて次に手を出してしまう。これも、アプリを開発している側の作戦ですよね。
満たされるまで我慢できない。わたしはその気質が強いのではないかと思います。
紙の書籍も買ったら、たいがいその日のうちに一冊読み切ってしまいますし(途中でやめられない)
パズルゲームを始めると何時間でもゲームを続けてしまう。
つい先日も、ユーチューブで何気なく山登り動画をみはじめたら、山岳遭難の解説動画を5時間くらいみてしまって、気づいたら夜中の三時でした。
平日なのに……
ヘルニアになる前までは、スマホなんて3日見なくても平気だったわたしがスマホ依存になるなんて思ってもみませんでした。
やる気がゼロへ
スマホ中毒になってから生活ががらっと変わりました。
ヘルニアで座れない動けない為に出来ないこともたくさんありますが、今までやっていた色々なことをしなくなりました。
〇運動しない(できない)
〇家計簿つけない(面倒になった)
〇家事(さぼりぎみ)
〇子どものこと(受験が終わったので気が抜けた)
〇人づきあい(コロナ禍で誰にも会わない)
〇本を読まない(気力なし)
なんだかもう、体が痛いのと、動けないのと、更年期、コロナ禍、いろいろあって、やる気がゼロ。
ヘルニアになる直前まで家じゅうの断捨離をしていたのですが、ストップしたまま約二年経過。
わたしは、本を読むことで色々なモチベーションを保っているところがあったので、本が読めなくなったのはダメージが大きかったです。
断捨離の本をよんで、掃除しよう!とか。
FIREの本を読んで、投資しよう!とか。
もちろん、楽しみのために本を読んでいることのほうが多いですが。
とにかくやる気がなく、ただただ横になってスマホをいじる毎日。
そんな自分が情けなくて嫌で嫌で仕方ありませんでした。
ヘルニアの弊害でうつ病?更年期うつ?気分が沈んでやる気がでないスマホ脳を読んでいたのに……
何年も前にアンデシュ・ハンセンの「スマホ脳」を読んだことがあります。
スマホ依存症について警鐘をならした本です。
スマホに依存してしまう脳の仕組みを人間の進化の歴史とともに解説しています。
娘や息子にスマホを購入する時、子どもたちがスマホ依存になったら嫌だなと思って読んだのですが、まさか私がスマホ依存になるとは思いませんでした。
『スマホ脳』 原始、狩猟採集で生きていた人類。獲物を得るために、探索範囲を広げて、未知の場所を開拓していくことで食料を得ることができた。探索した者のほうが、より多くの食料を得て、より生活に適した土地を見つけることができたはず。人間には未知のものを探索するという欲求が遺伝子に組み込まれている……
という話から始まります。
様々なアプリを開発している会社は、できるだけ長くユーザーを画面の前に縛り付けておくために、このような脳の欲求を誤作動させる方法を編み出している。脳の報酬系よばれる部分をハッキングされているようなもの。
「スマホ脳」を読んでいたので、スマホを触りながら「あぁわたしは今、脳の報酬系をハックされている……」と自覚していたのですが、やめられませんでした。
画面を見ている時間が長ければながいほど、脳がダメージを受けるとも書いてありました。
依存症と自覚してもやめられず
こうやってブログを書いたり
再び本を読めるようになるまでに二年かかりました。
いまは、「スマホを手に取るのを我慢して何か別のことをする」ことがやっと出来るようになってきました。それでも一度スマホを触りはじめると、依存状態にすぐ戻ってしまいます。
まだ、完全に克服はできていません。
いつか、完全にスマホ中毒から脱却できたら、どうやって克服できたか書きたいです。
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